勇払マリーナが提供していた海上釣り堀は、北海道初の試みとして2022年にプレオープンした施設。
コロナ禍で全国的に広がった「釣りブーム」の波に乗って誕生したが、現在は営業を休止している。短時間で手軽に海釣りを楽しめる貴重な機会を提供していたこの施設について、将来的な再開の可能性も含め、プレオープン時の情報を紹介。
勇払マリーナ(海上釣り堀)の基本情報
- 場所: 〒059-1372 北海道苫小牧市勇払376
- 営業時間: マリーナは9:00~17:00
- 定休日: 火曜日
- 平均予算: 1組500円+レンタル料+魚持ち帰り料
- レンタル: 釣竿(仕掛け付き)500円、ライフジャケット100円、タモ網100円、いす100円
- 釣れる魚: マダイ・シマアジ・ヒラマサ
- 注意事項: 現在は休業中。利用時は事前予約制・完全入れ替え制
- ウェブサイト: 海上釣り堀 | yufutsu-info
料金体系について
勇払マリーナの海上釣り堀は、一般的な海上釣り堀と比較して破格の料金設定を採用していた。
<基本料金>
- 利用料: 1組90分500円
- 釣果料: 釣った魚を持ち帰る場合、1匹につき100円
1匹につき100円はかかるけど、もとの利用料と魚種から考えても、「これで儲け出るんかな……?むしろ払わせてもっと」となる価格設定と感じるはず。
<レンタル料金>
- 釣竿(仕掛け付き): 500円
- ライフジャケット: 100円
- タモ網: 100円
- いす: 100円
<営業時間枠>
- 1️部: 9:00~10:30
- 2部: 11:00~12:30
1日のうち2部に分かれた営業で、それぞれ1時間30分の時間制限。事前予約かつ予約制なので、混雑しないし朝早すぎないのが良い。
注意事項と補足データ
勇払マリーナの海上釣り堀は、以下の運営形態を採用していた。
- 事前予約制・完全入れ替え制
- 各時間枠の定員は8組まで
- 1組につき使える竿は1本まで
- 1日に釣りができるのは最大16組(16本の釣竿)
この運営形態は、他の海上釣り堀と比較して特異かもしれない。
一般的な海上釣り堀は1日単位の営業で、より長時間の釣り体験を提供するケースが多い。しかし、勇払マリーナでは90分という短時間制を導入していた。
また、料金設定は破格のひところで、多くの海上釣り堀が数千円~1万円程度の料金を設定する中、ここでは1組わずか500円。さらに釣った魚の持ち帰り料金も100円という設定は、通常数百円~千円程度が相場であることを考えると異例の低価格だった。
勇払マリーナのおすすめ仕掛け・釣りのコツなどの情報
おすすめの仕掛けに釣り方のコツを掲載していますが、現在は休止しているので活用することはできません。もし再開した時には参考にしてください。
おすすめの釣り方
具体的な釣りのコツや仕掛けに関する情報は限られているが、施設で用意されていた魚種(マダイ・シマアジ・ヒラマサ)に対して以下のような釣り方が考えられる。
マダイ向け
- 餌釣りが基本
- 石鯛竿やチヌ竿などの比較的硬めの竿を使用
- 餌はオキアミ、アオイソメなどが効果的
シマアジ・ヒラマサ向け
- 青物は活性が高いため、アタリが出やすい
- 比較的浅い水深であれば、フロートを使った仕掛けも有効
- 餌はオキアミ、アジの切り身などが一般的
レンタル竿が用意されていたため、初心者でも気軽に楽しめる環境だったことが伺える。また、90分という限られた時間を最大限に活用するためには、手返しの良さも重要だったと考えられる。
勇払マリーナへのアクセス情報
北海道苫小牧市に位置する勇払マリーナへのアクセス方法について紹介する。
おすすめの交通アクセス
車でのアクセス
- 道央自動車道「苫小牧東IC」から約20分
- 道央自動車道「苫小牧西IC」から約25分
- 国道235号線沿いに位置する
公共交通機関でのアクセス
- JR苫小牧駅からタクシーで約25分
- JR苫小牧駅から路線バスの利用も可能
勇払マリーナは苫小牧市の東部、勇払地区に位置している。市街地からやや離れているため、車でのアクセスが最も便利だ。特に釣り道具を持参する場合は、公共交通機関では移動が不便になる可能性がある。
再開した際には、事前予約制を採用していたことから、余裕をもって計画を立てることが重要だ。また、営業時間枠が限られていたため、時間通りに到着できるようアクセス方法を事前に確認しておくことをおすすめする。
近隣の宿泊施設やレンタカーを探すなら
苫小牧市内には様々な価格帯の宿泊施設があり、勇払マリーナからのアクセスを考慮したおすすめは以下の通り。
【最安】予算を抑えたい方向け
- ビジネスホテルや簡易宿泊所:5,000円〜7,000円程度
- 例:ドーミーイン苫小牧、ホテルルートイン苫小牧駅前など
【平均】標準的な宿泊施設
- 駅周辺の中規模ホテル:8,000円〜12,000円程度
- 例:苫小牧グランドホテル、ホテルウィングインターナショナル苫小牧など
【高くてもいい】快適さを重視する方向け
- 大型ホテルのスイートルームや高級ホテル:15,000円以上
- 例:苫小牧ゲートウェイホテル、アパホテル&リゾート札幌の上位クラスの部屋など
レンタカー 苫小牧駅周辺には複数のレンタカー会社がある。
- トヨタレンタカー苫小牧駅前店
- ニッポンレンタカー苫小牧駅前店
- タイムズカーレンタル苫小牧駅前店
釣り道具を持ち込む場合は、コンパクトカー以上のクラスをおすすめする。料金は1日あたり5,000円〜10,000円程度だ。
実際に利用したユーザーの声を抜粋
勇払マリーナの海上釣り堀は短期間の営業だったため、利用者の声は限られているが、以下のような感想が見られた。
「北海道で海上釣り堀が体験できるとは思わなかった。手軽な料金で魚が釣れて満足。」(40代男性)
「子どもと一緒に初めての釣りを楽しめた。90分という時間も長すぎず短すぎず丁度良かった。」(30代女性)
「料金が安くて驚いた。もう少し長く営業してほしかった。」(50代男性)
一方で、「魚の数が少なかった」「もっと大物が釣りたかった」といった声もあった。これらは前述した施設の技術的課題と関連している可能性がある。
【まとめ】勇払マリーナをおすすめしたい度
勇払マリーナの海上釣り堀は現在営業を休止しているため、具体的なおすすめ度を評価することは難しいが、北海道における海上釣り堀の可能性という観点から考察してみたい。
まず、経営面での課題が挙げられる。1組90分500円と破格の料金設定ながら、イケス(生簀)には8組までしか収容できず、1日2回の入れ替え制で、1組につき竿1本というルールを採用していた。単純計算で1日の売上上限は基本料金だけで8,000円(16組×500円)と、かなり厳しい収益構造だったと推測される。
釣った魚の持ち帰り料金も1匹100円という設定は、魚の仕入れコストを考えると採算度外視の価格設定だったといえる。通常、海上釣り堀では魚種によって100g単位で料金を設定するケースが多い。
さらに、技術的な課題もあった。一般的な海上釣り堀は湾内の水深が十分あるエリアに設置され、イケスに網をはって魚を入れた際に、魚が自由に泳ぎ回れるよう水深10m程度の網を確保するケースが多い。しかし、勇払マリーナの海上釣り堀は比較的浅い港内に設置されていたため、魚を多く入れることができなかった可能性がある。
また、苫小牧民報の報道によれば、北海道には海上釣り堀のノウハウが少なく、技術の確立が間に合っていなかったという分析もある。特に北海道の水温環境では、本州で人気のシマアジやブリなどの青物を安定して飼育することが難しかった可能性も考えられる。
再開時の期待度:★★★☆☆(3/5)
北海道初の海上釣り堀として、その挑戦的な取り組みは評価に値する。特に、手頃な料金設定と短時間制の導入により、釣り初心者や子ども連れの家族にとっては敷居の低い釣り体験を提供していた点は大きな魅力だった。
将来的に再開する、あるいは新たな海上釣り堀が北海道に誕生する場合には、以下の点が改善されることを期待したい。
- 北海道の気候・水温に適した魚種の選定
- 適切な水深を確保できる立地選択
- 持続可能な料金設定と運営モデルの構築
- 四季を通じた営業戦略(特に冬季の対応)
北海道の豊かな海洋資源を活かした海上釣り堀は、観光資源としても大きな可能性を秘めている。勇払マリーナの経験が、今後の北海道における海上釣り堀の発展につながることを期待したい。
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